Sakai, M., Muto, T., & Ohtsuki, T., (2016). Effects of rules acquired through creative hopelessness on behavioral change: An experimental study of motivative augmentals. Japanese Journal of Behavior Therapy, 42(1), 51-62. https://doi.org/10.24468/jjbt.42.1_51
本研究の目的は、Creative Hopelessness(CH)において獲得されたルールが体験の回避を低減し、価値に基づく行動を促す動機づけオーギュメンタルとして機能するかを実証することである。社会的場面への回避傾向の高い大学生(N=48)を実験群、統制群、プラセボ群に割り当て、2日の実験日と2週間のホーム・ワーク(HW)期を設定した。1日目に、実験群と統制群にはCHに関する心理教育を、プラセボ群には社交不安の心理教育を行った。HW期には、実験群にのみ、新たに獲得されたルールに接するよう求めた。結果として、実験群にのみ介入前後で体験の回避(LSAS-avoidance)が低下し(Cohen's d=0.97)、実験群ではHW期に生じた価値に基づく行動数と頻度(順に、M=2.06; M=10.00)がほか2群よりも多かった。よって、新しいルールが動機づけオーギュメンタルとして機能したことが示された。